第23回大会報告
日本スポーツとジェンダー学会第23回大会は、2024年7月6日(土)〜7月7日(日)、対面会場:国士舘大学世田谷キャンパスとオンライン会場:zoomのハイブリッド形式にて開催されました。
会員をはじめとする多くの方々にご参加いただけましたことを、心より感謝申し上げます。
第23回大会 大会プログラム(2024年7月5日更新)
第23回大会 倫理綱領(2024年7月1日公開)
現在、国内外を問わずトランスジェンダーの社会生活やトランスジェンダー・アスリートの競技会参加を制約する動きが起こっています。国際オリンピック委員会が「排除がない」ことを原則としながらもこの対応を実質的に各国際競技団体に一任したことによって、いくつかの競技において制約・排除の動きが生じています。しかしこうした事態は、一般社会におけるトランスフォビアの助長や、公平性という名のもとの“スポーツ界の特権化”に繋がりかねません。東京2020の開催を契機に日本社会においても多様性や包摂という言葉が使われるようになりましたが、トランスジェンダー・アスリートの排除はスポーツが一般社会の変化に負の影響をもたらす一つの事例になることが危惧されます。
第23回大会ではスポーツ界におけるトランスジェンダー・アスリートをめぐる諸課題や権利保障の検討を出発点とし、トップレベルの問題に留まらずローカルレベルや学校体育といった実践の場面、さらにはアスリートを中心としつつもその対象を周辺にいる人々へと広げて検討します。それによって“性の多様性”の保障に向けてスポーツ界がどのようにあるべきか、何ができるのかについて探ります。
<大会概要>
- 日程:2024年7月6日(土)~ 7月7日(日)
- 形式:ハイブリット形式(対面/Zoomによるオンライン配信)
- 対面会場:国士舘大学世田谷キャンパス 34号館 〒154-8515 東京都世田谷区世田谷4-28-1
(小田急線梅ヶ丘駅下車 徒歩9分、東急世田谷線松陰神社前駅または世田谷駅下車 徒歩6分) - 主催:日本スポーツとジェンダー学会
- 情報交換会:6日(土)のシンポジウム終了後に実施。
- プログラム
- 第23回大会テーマ:スポーツの場における”性の多様性”の保障について考える
- 7月6日(土)
- 12:00〜 受付開始
- 12:30〜 総会
- 13:30〜 開会(挨拶・諸連絡)
- 13:40〜14:50 基調講演
「性自認に関する差別・ハラスメントに対する法規制-労働分野の現状と課題」
内藤忍氏 独立行政法人 労働政策研究・研修機構 - 15:00〜17:30 シンポジウム
「“性の多様性”を保障するとはどういうことか-体育・スポーツにおけるトランスジェンダーの声から考える-」
・ 「トランスジェンダー生徒の学校経験」
土肥いつき氏 関西大学人権問題研究室
・ 「スポーツにおけるトランスジェンダー課題」
貞升彩氏 千葉大学大学院医学研究院
・ 「学校体育におけるトランスジェンダーの児童・生徒の困難と求められる対策」
井谷惠子氏 京都教育大学名誉教授
・ コーディネーター 関めぐみ氏 甲南大学 - 17:45〜20:00 情報交換会
- 7月7日(日)
- 08:30〜 受付開始
- 09:00〜11:35 一般発表①(全6題)
- 11:35〜12:35 昼休憩/情報コーナー交流タイム
- 12:35〜15:10 一般発表②(全6題)
- 15:25〜17:10 実行委員会企画
「Sport 2.0時代の女子スポーツのチームマネジメントに関する哲学対話」
・ 野口亜弥氏 成城大学
・ 大槻茂久氏 日体大SMG横浜・日本体育大学女子サッカー部監督、明治大学大学院
・ セッションオーガナイザー 竹﨑一真氏 明治大学 - 17:10〜 閉会挨拶
- その他の詳細は、第23回大会プログラムをご覧ください。
以上