日時:2004年11月21日(日) 13:30〜16:30(13:15 開場)
会場:名古屋市女性会館(イーブネット) 大研修室
〒460-0015 名古屋市中区大井町7番25号 TEL (052)331-5288(代表)
http://www.city.nagoya.jp/50kyoiku/j_kaikan/j_kaikan_01.htm
参加費:無料
テーマ:性別を考える−医学・法学・スポーツ科学の対話
シンポジスト:村田善晴(名古屋大学環境医学研究所 教授)
「医学はどう性別を決定するか」
紙谷雅子(学習院大学法学部 教授)
「法律は性別をどう扱うのか」
近藤良享(筑波大学体育専門学群 助教授)
「スポーツ科学は性別をどう扱うのか」
司会:武田万里子(金城学院大学現代文化学部 教授)
コーディネーター:建石真公子(法政大学法学部 教授)
主催:(財)東海ジェンダー研究会プロジェクト「身体・性・科学におけるジェンダー問題研究会」
愛知学泉大学コミュニティ政策研究所
日本スポーツとジェンダー研究会
問合せ:日本スポーツとジェンダー研究会 info@jssgs.org
当日のプログラム・抄録
<シンポジウム開催趣旨>
性別は、多くの場合出生のときに決定され、人格を基礎づける重要な要素のひとつです。そのため、性別には必然的に男らしさ・女らしさという「らしさ」が付随するのか、というジェンダーの問題は、人間の人格そのものにかかわる問いということができるでしょう。
しかし、近年、性別を取り巻く状況は複雑になってきています。性転換の医学的・法的な承認、それに伴う戸籍の性別記載の変更、また欧米で増えている性転換者の婚姻、および同性婚の承認は、社会や法制度において性別が果たしてきた役割や性別の基準そのものを改めて見直すことを求めています。またこうした変化によって、特に、身体のもつ意味の大きいスポーツの世界では、直接的にそれへの対応をせまられています。
スポーツ、とりわけトップ・アスリートの世界では、両性を峻別した中で競技が行われるのが常識とされてきました。しかし、そのような世界でさえ、性別確認検査の廃止、性ホルモンの影響を競技力の向上に利用しようとするドーピング、先ごろIOCが承認した性転換者の五輪参加問題など、様々な事例がみられるようになっています。こうした事例は、性別が確固としたものではないことを示しています。性別の変更が身体とそれが躍動する場にどのような影響を与えるのかを明らかにすることで、ジェンダーとは何かを考えるための示唆を与えてくれるかも知れません。
このシンポジウムでは、医療・法・スポーツの3つの分野から話題を提供していただきます。普段は出会いにくい分野のコラボレーションから、性別への議論が深まることよって、性別にからみついてきたジェンダーとは何かを考えるための示唆を得られることに期待しています。