■ 2006年度 JSSGS春季研究交流会
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日 時: 2007年3月17日(土)〜19日(月)
会 場:

中京大学青木湖セミナーハウス「レイクビュー白馬」

参加者: 会員15名

【1日目】
<テーマ1>「ジェンダー・フリー」を考える
司 会 中込常昭(放送大学大学院)・佐野信子(立教大学)
報告者 玉村美代子(滋賀大学大学院)
    「ジェンダー・フリートラブル」の内容紹介と着眼点
    飯田貴子(帝塚山学院大学)
    「ジェンダー・フリー」の概念や論争に関する資料紹介
    建石真公子(法政大学)
    「風間孝氏報告:ジェンダー/性教育バッシングにおける『フォビア』を
    解読する〜バックラッシュにおけるジェンダーとセクシュアリティ〜」を
    考える(『ジェンダー・フリー』概念を考えるための素材として)

■14:00〜19:10、21:30〜23:00までの2セッションにわたり、途中休憩をとりながら3つの話題提供をしていただき、ジェンダー・フリー概念についてディスカッションを行いました。このディスカッションをもとに、JSSGSの規約の文言にある「ジェンダー・フリー」についてどのように扱うかについても議論しました。この議論のまとめは以下のとおりでした。
(1)体育・スポーツ分野における「ジェンダー・フリー」の内容について、(a)ジェンダー・バイアス・フリー、(b)性の多様性を認める、という2つの視点から明確にし、規約に反映させること
(2)上記を明確にすることと共に、「ジェンダー・フリー」の語をどのように規約の中で扱うかについて対外的なあり方も検討すること
(3)今研究交流会と同テーマで開催される第6回大会のワークショップについては、今回の議論を参考にしながら、佐野さん、中込さん(第6回大会実行委員会研究担当)に検討していただくことになりました。

■23:00〜24:30 イブニング・サロンならぬミッドナイト・サロンが実施されました。ここでは、第6回大会で予定されている初学者向けWSの計画案が藤山さんから紹介され、運営方法や準備に関する意見交換が行われました。

【2日目】
<テーマ2>第6回大会基調講演「スポーツ・ジェンダー学の展望−学会活動を         中心に−」の内容について
司 会 田原淳子(国士舘大学)
報告者 飯田貴子(帝塚山学院大学)
    (レジュメテーマは同上)
    熊安貴美江(大阪府立大学)
    「JSSGS総括&将来計画WGまとめ」報告

■9:00〜10:30まで、飯田さん、熊安さんの報告をもとに、基調講演の内容に関するディスカッションを通じて、スポーツとジェンダー研究の課題について検討しました。ここでのディスカッションは、第6回大会における飯田さんの基調講演に反映される予定です。

<テーマ3>第6回大会シンポジウム「体育学・スポーツ科学における性差認識と        ジェンダー」の構成と内容について
司 会 田原淳子(国士舘大学)
報告者 井谷惠子(京都教育大学)
    「日本学術会議における議論の紹介と体育学・スポーツ科学における       ジェンダー研究を発展させる視点・ストラテジー」
    來田享子(中京大学)
    「女性スポーツ黎明期の性差認識について−スポーツ雑誌記事の分析を      もとに」
    高峰修(明治大学)
    「体育・スポーツ社会学における『性別』の扱われ方」

■10:30〜12:15まで、3名の報告が行われました。時間の関係から、午前中で解散する参加者の意見を中心に検討しました。この日も宿泊するメンバーの意見集約は、夕食後のイブニング・サロンで行われました。この日もミッドナイト・サロンが開催され、玉村さんが用意してこられた「混合スポーツ」に関するディスカッションもわずかな時間ながら行われました。

◇   ◆   ◇

 全体として時間をかけての白熱した議論が展開され、大変有意義な研究交流会になったとのご意見を参加者からいただくことができました。JSSGSにとっては初めての合宿形式の研究交流会であったため、運営については、時間のやりくりが上手くいかなかった面もあり、本来のイブニング・サロンで予定されていた議論ができなかったことについては、大変申し訳なく思っています。ただ、参加者のみなさんが、大変積極的に報告用の資料等を用意してくださり、また議論にも熱心に参加してくださったため、ミッドナイト・サロンを開催しよう!という雰囲気が自ずと出来上がるなど、合宿形式ならではの展開があったことも素晴らしかったと思います。
 オプションのスキーでは、普段、会議形式の場でしかコミュニケーションをとらないメンバーが、共にスキーを楽しみました。当日は、春を感じる晴天になり、青木湖が一望できるゲレンデからの風景は、どこか海外にでも来たような素晴らしいものでした。
 次年度以降もこの形式の研究交流会を行おうという意見をいただいていますので、研究委員会で前向きに検討していきたいと思います。


       

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