高橋一郎・萩原美代子・谷口雅子・掛水通子・角田聡美(著)、青弓社、2005年
¥1,600+税
男性教員や男子生徒の視線が存在する公的な空間で、女子生徒の脚部の付け根までの露出を強制していたブルマー。
女性解放運動に出自をもつブルマーがたどった、明治期の輸入から戦後までの社会的・歴史的な変遷を読み解き、社会学・歴史学の視角から「脱女性化というジレンマ」「女子身体イメージの変容」「性の解放と抑圧のパラドックス」という女性の身体性をめぐる葛藤と闘争の物語を紡ぎ出す。
そして、欲望のまなざしにさらされた結果、性的身体化=商品化することで消滅した過程を丹念に明らかにして、ジェンダー規範や行動様式にまで影響を与えたブルマーを通して、セクシュアリティの歴史的変容に迫る。(裏表紙より)
<目次>
はじめに /高橋一郎
第1章 ブルマー登場以前−衣服と脚の関係から/萩原美代子
第2章 ブルマーと近代化−解放と抑圧のはざまで/谷口雅子
第3章 女性の身体イメージの近代化−大正期のブルマー普及/高橋一郎
第4章 ブルマーの戦後史−ちょうちんブルマーからぴったりブルマーへ/掛水通子
第5章 スケープゴートとしてのブルマー/角田聡美